2017年01月11日

2017年度プレーヤー募集

2017年度のつくし農園について、ご案内いたします。年間を通して、随時参加が可能です。参加を希望される方は、以下をご確認の上、記事最後の参加申し込みフォームにて、雑草屋まで直接メールをお送りください。

質問、見学も随時承っております。お気軽にお問い合わせください。

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『つくし農園 2017年度 プレーヤー募集要項』

0.参加資格 :「耕さず、肥料・農薬を用いず、草や虫を敵とせず」
         の自然農の理念に共鳴し、田畑の作業を年間を通して
         参加できる方

        ※初めて参加される方は、原則として毎月の集合日に
         年間を通して出席されることをお薦めいたします。

1.開催時期 :2017年2月〜2018年1月

2.参加費 :農園参加費 2,000円/月 ・・・設備管理・運営費用
        +畑一区画 1,000円/月 ・・・畑管理費用
        +田一区画 1,000円/月 ・・・田管理費用

  ※二区画目からは+500円/月でお申込みいただけます。  
  ※畑と田を両方参加する方は、計4,000円/月の参加費用となります。
   畑のみ、田のみの方は、3,000円/月の参加費用となります。

  ★農園の性格上、参加は1年単位で申込みをお受けいたします。
   参加費用は開園時に1年分をお支払いください。
   なお、年度途中からの参加も随時受け入れております。

  ★農園の共同設備を設置する際に、別途プレーヤーの皆様から費用を
   いただく場合がございます。(過去例:物置小屋、共同鳥避けネット等)

!味噌コース 併設!

 対象者:田んぼ1区画、畑1区画を利用して
     味噌の材料となるお米と大豆を育てることに専念される方
(味噌コースの集合日は、別途開催のこぐま塾アグリコースと共通日程です)

 参加費:4,000円×12回+味噌作り経費4,000円=52,000円/年


 「作物を限定して自然農作業をじっくり楽しむ。
  最後には手作り味噌をみんなで作って、お持ち帰りいただきます♪」
!聴講生募集!

 対象者:田畑を既にお持ちで、共同作業日への参加や
     プレーヤーとの交流を希望される方

 参加費:毎月1,000円×12ヶ月=12,000円/年


 「実際の作業はご自身の田んぼや畑で実践。
  月に一度、仲間との自然農作業の実習や語らいなどをお楽しみください♪」


3.区画数  :畑 40区画(予定)
       :田 23区画(予定)
  ※田の区画が不足していますが、畑のみの参加者も
   水田作業の実習体験をしていただけます。
  ※田の区画は、従来参加者の希望を優先させていただきます。

4.必要なもの
 ・服装
 (1)長靴(もしくは地下足袋)
 (2)作業着(上下、暖かいもの)
 (3)軍手
 (4)タオル
 ・農具
 (1)ノコギリ鎌
 (2)溝掘り用シャベル
 (3)鍬
 (4)スコップ
 ※農具に関してご不明な点や、用意する上でのご希望がございましたら
  雑草屋までご連絡ください。毎年3〜4月に共同購入を実施しております。

稲刈り実習.jpg

5.【2017年度 つくし農園 集合日予定カレンダー】

集合日は基本的に土曜日開催です(少雨決行、悪天候時は翌日に順延)。
※集合日の翌週に、平日集合日を設けています。
 土曜日参加が難しい方はご相談下さい。
※味噌コースの方はこぐま塾と共同開催のため、別日程となります。

2017年
2月18日 開墾・苗床作り
3月18日 ※終了後に懇親会
4月15日
5月 6日
6月17日 田植え ※終了後にキャンドルナイトパーティー
7月15日
8月 5日
9月 2日
  30日
10月28日 稲刈り
11月18日
12月 9日 ※終了後に忘年会

2018年
1月13日 振り返り


6.その他
 プレーヤー・聴講生(参加者)以外の集合日の見学・参加費用 500円/人
 ※プレーヤー・聴講生の家族4人までは無料。中学生以下無料。応相談

 農園のご見学を希望される方は直接雑草屋までご連絡ください。
 シーズン途中からの参加も受け付けております。


20130914hatake.jpg 集合写真.jpg 20130706tambo.jpg


**「つくし農園」2017年度参加申込 フォーム**

<基本事項> 
1.氏名
2.性別
3.住所
4.電話番号
5.メールアドレス

<参加方法>
6.参加希望区画 (田  区画 、 畑  区画)
7.他参加者(ご家族や複数名での参加の場合)

<自己紹介>
8.農業履歴
9.つくし農園を知ったきっかけ
10.つくし農園での抱負

<質問ほか>
12.どんな内容でもかまいません

お申込みはこちら komatsu★zassouya.com(←★を半角@に直して送信)

**************************



・つくし農園の見学・体験について ・自然農について ・交通案内
・つくし農園で育てやすい野菜 ・自然農Q&A(いただいた質問に対して)
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2015年09月19日

スズメ除けネットの張り方

田んぼプレーヤーのみなさんが作業予定の「スズメ除けネットの張り方」についてご紹介します。

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9月21日(月・祝)に、ネット張りの実習をこぐま塾と合同で行います。
来られる方はどうぞご参加ください。

21日
 10時〜11時 雑草屋自宅で篠竹刈り(支柱用)
 11時〜12時 田んぼでネット張り実習

日程が合わない方の為に、以下に鳥除けネットの張り方をご案内いたします。
またその他の日程についてもご一緒できる場合もありますので
事前に小松までご連絡ください。

--------------
【スズメ除けネットの張り方】

(1)支柱立て

・高さの目安は稲穂から15〜20cm上の高さです。

・1区画につき6本以上立てます。四隅4本+長辺の中央に1本ずつ+αです。

・支柱となる資材は田んぼの休憩スペースに置いてある篠竹や、畑の小屋付近にある篠竹がお使いいただけます。強度に不安のある方は各自でご用意ください。
 ※田んぼの休憩スペースのブルーシートの中に保管してます。

・後述(2)の工程でペットボトルを使う方は、ペットボトルの口の直径より細 い支柱を選ぶといいでしょう。
・区画の四隅に立ててある目印の棒は、ネット張りの支柱としては使わず、通路分を確保する形で支柱を立てましょう。

・地面に対して垂直に深く突き立てます。難しい場合は予めスコップ(小屋にあります)等で下穴をあけてから立てると上手くいきます。

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(支柱が斜めになっていますね・・・)



(2)麻紐張り、またはペットボトル挿し

一人でも作業がしやすいように、昨年から新しい方法(ペットボトル法)が編み出されました。補足しながらご案内いたします。

・まず、各支柱の上部に外れないよう麻紐などを渡していきます。カーテンレールのようなイメージです。区画全体を四角に囲むだけでなく、筋交い(対角線上)にも渡しておきましょう。長辺中央の支柱を使い、区画を上から見たときに、×が縦に2つ並ぶ状態に張るなど、ネットが途中でたわまないように張るのがおすすめです。

・ペットボトル法は、各支柱に蓋をするようにペットボトルを逆さまに支柱に挿す方法です。底が立体的に丸くなっている、炭酸水などの容器が適しています。ネットがなめらかにすべることが肝心です。6本の支柱の先に逆さまに挿し、上記と同様に麻紐を渡します。

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(3)ネット張り

ネットは網目がスズメの通れないものを選びます。(45mm以内のものがおすすめ)
つくし農園に襲来するころのスズメたちは死に物狂いですので、網目に余裕のないネットがいいでしょう。

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スズメ対策の理想を言えば、上面だけでなく側面も4面すべて覆えたらやるべきです。それも考慮して、だいたい合うサイズを購入してください。基本的な田んぼの区画は、4m×10mです。(ぴったりのものはありません。帯に短しタスキに長し、といったところです。)
残念ながら自然素材の丈夫なものは簡単に手に入りませんので、化学繊維のネットを使います。

・袋からネットを出し、蛇腹折りの状態のままで区画の短辺にそろえます。ネットの束は畦道などに置きます。このとき長辺の側面も覆えるサイズであれば、その幅も考慮して配置してください。

・ネットの端を持ちあげ、支柱・紐・ペットボトルの上を通過させながら、区画の長辺を進みます。一度に一辺がうまくいかない場合は、左右を交互に進ませるとうまくいきます。

・ネットをかけ終えたら、各面のヨレをだいたい整えてから、支柱や紐にネットを固定していきます。20cm程度に切った麻紐を用意して、ネットと紐・支柱とを結びつけます。しっかり外れないよう結びますが、後で外すことも考えて、 結び方は注意してください。

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・スズメがネットに乗ったときに稲穂に届かないよう、風が吹いてもネットが稲穂につかないよう、ネットはピンと張った状態で固定します。中央の筋交い紐から先にネットと固定したほうが、やり直しが少なくて済むと思います。

・最後に足元も支柱とネットを固定して完成です。余ったネットは切ったりせずにそのまま束ねて残しておきます。

張ったあとも、時々見まわって、穴があけられていないか確認します。1つでも穴があくとそこからスズメが入り浸って食べ尽くしてしまうので、穴はこまめに 麻紐で補修します。
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ネット張りについては以上です。みなさん頑張りましょう!


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・つくし農園で育てやすい野菜 ・自然農Q&A(いただいた質問に対して)
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2015年05月11日

自然農Q&A(いただいた質問に対して)

新規プレーヤーの方々からいただいた質問がありましたので、共有したいと思います。ご質問くださった皆さんありがとうございます。


Q:一般に売っている夏野菜の苗は、自然農に向くのか?

A:
市販されている苗は、肥料や薬剤などが含まれている土で育てられています。とはいえ、そこまで気にすることもないと思います。ポイントは、苗よりも、品種です。品種によってはほとんど育たないので、こちらの記事(育てやすさのグループ)を参考にされてください。
最近ホームセンターで売られ始めるようになった「有機栽培の苗」は、比較的育ちやすいような感じがします。


Q:畑から少し遠いので、サツマイモとか、サトイモとか、あまり手がかからないものの方が安心か?

A:
手がかからない、という意味では、草刈り管理がしやすいので葉っぱが大きい作物は手がかかりにくいと言えるでしょう。大雑把に分けると、
【 種芋を植えたモノ>苗を植えたモノ>種を蒔いたモノ 】
の順で、草刈り管理はしやすいです。理由は葉っぱが雑草に負けにくいからですね。

ただこれも、育てやすさのグループが優先するので、カボチャやスイカなどは葉っぱが大きいとは言っても安心とは言いにくいです。

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Q:育てる野菜によっては支柱など必要かと思いますが、どうしたらいいですか?自分で用意するのでしょうか?

A:
支柱や鳥避けネットなど、必要な資材は基本的には個人で用意していただいております。できるだけ天然資源のものを推奨していますが、ネットなどは難しいですね。支柱用の篠竹は、1月の臨時集合日にプレーヤーさんと協力して集めたモノが100本近くありますので、そちらをご利用ください。


Q:自然農の暮らしで、一番よかったことは何ですか?

A:
今、こうして、今の暮らしができていることです。
なかなか難しい感覚ですが、ライブ感を持って、今の人生を選択しているという思いがあることは、一番よかったと思えることです。

作物が育つ、育たない、自然農の畑に向かう、向かわないは、
最優先事項ではなく、自然農的な感性をもって生きること。

あきらめずに見守ること。程よく手をかけること。
自分のしたいように望みすぎないこと。
周囲と自分のタイミングや流れに寄り添うこと。

畑も、暮らしも、そのあたりが大事なんだなーと思いました。




以下の記事も参考になるかと思いますのでリンクをまとめておきます。

つくし農園で育てやすい野菜
種・ジャガイモを選ぶ
農具を選ぶ
種、ジャガイモ、農具について

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つくし農園で育てやすい野菜

新しいプレーヤーの方々から、
「自然農(つくし農園)で育てやすい野菜は何ですか?」
という質問をいただきました。

自然農を指導されている川口由一さんのお話だと、十全に整った畑であればどんな野菜でも育つ、ということです。

が、つくし農園の畑ではなかなかそういう具合にはいきません。前年までの経験から、育てやすい順にグループ分けを考えてみたいと思います。(2015年時点)


【1】植えたら、蒔いたら、とりあえず収穫できるグループ
・春〜夏:米、大豆(枝豆)、小豆、菊芋、アピオス、ササゲ豆、ミョウガ
・夏〜秋:ワケギ、えんどう豆

【2】大きさ、量はともかく、なんとか収穫できそうなグループ
・春〜夏:ジャガイモ、里芋、生姜、ミニトマト、オクラ、ニラ、インゲン
・夏〜秋:ニンニク、ラッキョウ、ソラマメ、長ネギ、ライ麦

【3】畑の状態によっては、収穫も可能な(ダメなこともある)グループ
・春〜夏:トマト、キュウリ、サツマイモ、カブ、小松菜、バジル、モロヘイヤ
・夏〜秋:玉葱、大根、人参、牛蒡、カブ、小松菜、麦各種

【4】なかなか収穫に至らないグループ
・春〜夏:ナス、ピーマン、シシトウ、カボチャ、スイカ、トウモロコシ、ゴマ


以上、思いつくままに挙げてみました。
※この「育てやすさ」のグループ分けは、自然農全般ではなく、
 あくまでも“つくし農園での育てやすさ”ですのでご注意ください。

種の来歴や、苗で植えるか種で蒔くか、などで違いも出てきます。
他にも皆さん、補足できる作物がありましたら追加してみてください!

また、以下の記事も参考になるかと思いますのでリンクをまとめておきます。

自然農Q&A(いただいた質問に対して)
種・ジャガイモを選ぶ
農具を選ぶ
種、ジャガイモ、農具について

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2015年03月08日

種、ジャガイモ、農具について

(この記事は3/1にプレーヤーさんに配信したメール内容をまとめています。)

種屋さんや農具について、ご案内いたします。
下記Blog記事をご参照ください。

■種(およびジャガイモ)について
 http://tsukushi.zassouya.com/article/96752720.html

在来種・固定種のタネを入手したい方は下記のサイトから入手出来ます。他にもいろいろ増えてきているようですが、私はこの2店で注文することが多いです。

・「 TANET/野口のタネ」http://noguchiseed.com/
安全な伝統野菜のタネを購入することができる埼玉県の野口種苗研究所のホームページ。サイト上の「タネの話あれこれ」では固定種と交配種の違いなどを含め、タネに関するいろいろな情報がわかりやすく紹介されています。

・「たねの森」http://www.tanenomori.org/
オーストラリアのシード・セイバーズ・ネットワーク元研修生がたち上げた無農薬無化学肥料の種子販売サイト。野菜の種のモニター制度もあります。


■農具について
 http://tsukushi.zassouya.com/article/96752634.html

上記記事を参考にしていただき、改めて注文を受け付けたいと思います。
今年度の農具の共同購入は、4月の集合日を予定しております。
3月中ごろにご連絡いたしますので、今しばらくお待ちください。

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■ジャガイモの種芋について ※注文は締め切りました※

近隣のホームセンターやつくば大園芸センターなどでも各種販売しておりますが、3月の集合日前ではもしかしたら在庫切れも予想されます。

ご自分でご用意される方もいらっしゃると思いますが、私が大量に仕入れるのにあわせて、共同購入のご注文を募ります。(※3/7で〆切済)

20150309jaga.jpg

ジャガイモも今では、様々な品種が出回っていますね。雑草屋が毎年作っているのは、2種類です。例年新品種に手を広げてきましたが、結局育つのは、「キタアカリ」「アンデスレッド」のこの2つ。今年は、絞りに絞ってこの2種のみにします。

また、植える個数の目安としましては、種芋1個の重さは80〜120gだとして、1kgで種芋8〜10個程度とお考えください。

・アンデスレッド:皮が赤く、肉色が鮮黄色で食味も良い。
休眠期間が短く、秋作も可能。つくし農園ではもっとも栽培が良好か。

・キタアカリ:粉質で肉色は淡黄。男爵より多収といわれる。
つくし農園では比較的栽培良好。昨年は少し苦戦。

---以下 注文フォーム-----------------------------

 ★ 締め切り 3月7日(土)★

注文者氏名 ___________________________

・ジャガイモ 各種
 >アンデスレッド(  kg)(450円/1kg)
 >キタアカリ  (  kg)(300円/1kg)


 ★それぞれ1kg単位からお申込受付いたします。

※種芋の受け渡しは3月の集合日を予定しております。

---以上------------------------------------------


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2014年02月26日

種・ジャガイモを選ぶ

★2006年の記事を2014年度スタートにあわせて記事を再編集いたしました。★

いよいよ種播きシーズンの到来ですが、今回は種の選び方や、ジャガイモの植え方について、雑草屋の視点からご案内してみたいと思います。

種の準備について

つくし農園では、種の準備はプレーヤー各自にお願いしています。育てたいもの、食べたいもの、思い思いにご用意下さい。種の購入に関しては普通の種ならホームセンター、一部のスーパーマーケット、今なら100円ショップなどにも置いております。
雑草屋では、とくに理由がない限りは、F1(1代交配種)ではない種、固定種の種を選んで購入しています。

 ※固定種についてはこちらのリンクをご参照下さい。
  種からオーガニック(by OZ GARDENさん)
   固定種を購入できるお店のリンクや、書籍などもまとめられています。

F1については長くなりますので詳述は避けますが、一言で言うと種苗会社が収穫のために(技術の粋を集めて)交配させて作った種で、採種して翌年その種を播いても同じ作物はできません(もしくは、できにくい)。購入する種の袋に【F1交配】【○○交配】【●●育種】などが記載されている種は、種苗会社が開発したF1の種です。

固定種の種はこだわりの種屋さんで注文できますし、ホームセンターなどでも上記の「交配」関連の記載がない比較的安価な種は、特別な伝統野菜などではありませんが、F1ではなく在来の品種である場合が多いです。
できるだけ無理をせずに「農」を見つめる自然農にとって、固定種の種を使うことはごく自然なことのような気がして、できるかぎり雑草屋では固定種の種を使うようにしています。 なるべく固定種で、というスタンスのほうが気楽でいいかも知れませんね。 ちなみにホームセンターなどで販売してる種は90%が交配種(種類によっては交配する必要ないものはF1の種は置いてありません)、また苗で購入するトマトやナスなどの苗株は、ほとんどが交配種だと思います(残念ながら確かめる術はないのですが)。 芋類は、固定種、交配種に関してはなかなか判断が難しいのが現状です。

※F1についての詳細はこちらのHPなどを参考にどうぞ
 中立派(?):『交配種とそうでない品種とはどう違うの?』
 懐疑派(?):『一鉢運動の会 F1品種』


ジャガイモの準備について

この春に植えるジャガイモの用意を始めている方もいる頃だと思いますが、種芋の準備について簡単に。
ジャガイモはホームセンターなどでこの時期賑やかに売り出されています。小さい種芋はそのまま丸ごと植えますが、卵よりも大きい芋は2分の1、もしくは4分の1に切って植えることになります。切り口は、細菌によって傷むことがあるため、通常は切り口に草木灰(文字通り草木を焼いた灰)をつけたりしますが、自然農は土が健康なため、省略して日光に当てて乾燥させる程度でも十分と言われてもいます。切ってすぐ植えなければなんとか大丈夫、ということかな。
一応集合日では、若干の草木灰を用意しておきます。余裕がある方は数日前にカットしておいて切り口を乾かしておけばすぐに植えられますね。近くにホームセンターや種苗店が無い方は、農園のすぐ近所「つくば大園芸センター」で種芋販売してましたので当日買うこともできますよ。
ジャガイモの植え付けは「彼岸までに植えろ」と言われます。ご準備するなら今の内ですね。

※スーパーなどで売っている食用のイモには、発芽抑制処理(放射線照射)を施しているものもありますので種芋用を変われることをオススメします。発芽するかどうか確証できないので。ガンマ線を照射しているということで、熱くならない電子レンジという感覚(?)で、一応イモ君も生きているようです。(参考URL http://www.geocities.jp/a5ama/cobalt.html


◆つくし農園近隣の種苗店について

つくば大園芸センター (日曜日定休 OPEN 9:00〜15:00)

 一ノ矢交差点のガソリンスタンド跡地のすぐ南に位置している、農業資材、種苗を幅広く扱っているお店です。春先の季節は各種の種とジャガイモしか置いてませんが、初夏の頃になると野菜苗なども置かれます。ホームセンターと同様に、有機栽培の種やF1(1代交配種)以外の種などは特にこだわって置いてはいません。農具(鎌、鍬、スコップ)なども、少々埃を被りながらも各種揃っていましたよ。9:00から開いてますので、集合日の作業前にちょっと覗いてみてもいいかもしれませんね。


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2014年02月25日

農具を選ぶ

★2006年の記事を2014年度スタートにあわせて記事を再編集いたしました。★

自然農の3種の神器と言われるものに、「ノコ鎌」「鍬」「農事暦」があります。(雑草屋の主観です。。。)

言わずもがな、前者の二つは農作業の道具、後者は、種まき・手入れ・収穫などの時期を教えてくれるカレンダーです(農事暦についてこちらの記事で紹介しております)。

まずは「鍬」についてご案内します。「鍬」と一口に言っても千差万別、ホームセンターにある1000円格安のモノから職人渾身の一振りまで様々。使用目的はもちろん、使い手の経済状況や気合いの入れ方によっても変わってきます。

その中で、自然農愛好者に絶大なる支持を集める農具屋である「みみず屋」さん(福岡県)が取り扱っている鍬を紹介いたします。以下、全文「2004年秋冬 みみず屋だよりカタログ」から抜粋しましたものです。

『農といえば耕すことが常識。耕すことで土中に空気を送り込み、作物の生育を助ける・・・。でも空き地やコンクリートのすき間に生える草たちは耕すことを必要としていないし、造成したての土地にはすぐにその環境で生き延びれる草が生え始め、どこからともなく蟻や他の虫達がうろつきはじめ、1年程で無数の虫や小動物達が住む一面の雑草の原っぱになったりします。あれだけの草を生やすのに誰も耕していないし、肥料もあげていないのです。
 自然農の田畑では、耕さないのでそこに生きる動植物のいのちの亡骸(なきがら)の積み重ねが行われ、年々土が豊かになっていくのです。無数のいろいろな虫たちや植物そして小動物の生きるいのちの世界で、私達が最低限手助けを行うことで、私達が食べる野菜やお米もそれなりに立派に育ってくれます。
 農耕が始まってより発明・改良が重ねられ、トラクターにまで進化してきた耕すための道具は、自然農では、1〜2種類の鍬を、主に畝(うね)を上げる際や、畦(あぜ)塗り、苗床の表面を軽く打って種が落ち着き易くするのに使うぐらいです。』

ご紹介する鍬は二種類。

「金鍬」・・・これ一本でほぼ十分
※川口さんがお使いの鍬とサイズ・形状がほぼ同じ鍬。鉄製。
 価 格:厚手 8,900円
 刃床部:長さ 約30cm  幅 約14cm
 柄 部:長さ 約140cm(円形)
     直径 31mm
     重量 約1.8kg

「万能鍬」・・・少し小さいタイプの万能型
※金鍬が大きすぎると思われる女性やお子様向き、小さくてもコンパクトでしっかりとしたほとんどの用途で使える万能鍬。柄の長さはご希望により長くできます。
 価 格:8,000円
 刃床部:長さ 約23cm 幅 約12cm
 柄 部:長さ 約90cm

※ちなみに雑草屋が使用している長い鍬は、「金鍬」です。

※上記価格はすべて2013年度時点のものです。

===以上 鍬について====

つづいては「鎌」。「みみず屋」さんの農具紹介の文章が、実に自然農の本質をついたものですので、引き続き全文引用でご紹介いたします。

草とつきあう −作物が負けそうになったら刈って地面に敷く−

『「草を敵としない」ということは、草を伸びるままにしておくということではありません。作物を作らずに休ませている田畑は、草を生やしたままにしておいたほうが豊かになりますが、作物の周りの草は、作物が負けそうになったら根と茎の境で刈ってその場に敷いてあげます。そうすることでその後生えてくる草をある程度抑えてくれるし、土が乾きすぎず、作物にとっても他の虫達等にとっても良い状態を保ってくれます。
 これからいのちを全うして枯れ始める草と、これから伸び盛りになる草との見極めも大切なことです。枯れ始める草は放って刈らずおけば、草のゆるやかな世代交代ができて、これからの草が一気にその場を占領するような困ったことを避けることができます。
 草を刈る道具の中心は鎌で、用途によって使い分けることはもちろんですが、自分にあった柄の長さや刃渡りのものを選んでください。また草刈り鎌などは包丁と同じく研ぐという技術が必要となってきますがこれも楽しみながら気楽な気持ちで時間をかけて身につけて下さい。』
※ノコ鎌は基本的には研がずに使用されることになると思います。
今回紹介するのは2種。

「ノコ鎌」…これがあれば自然農が始められる!
 ※草を刈ったり、野菜の種をまく場所を準備したり、苗を移植したり、稲刈りにと、最も基本で大切な道具といえます。この鎌は刃先がとがっていて土に入れやすくしてあります。
 価 格:600円
 刃 部:長さ約16cm
 柄 部:長さ約20cm 
 左利き用(750円)もあります。

「長柄鎌」…田んぼや畑のまわりの草の管理に
 ※立ち姿勢で草が刈れるよう刃が起きていますので便利。軽くてよく切れます。林業の下草刈り用の鎌とは違います。刃は中厚。
 価 格:3,500円〜4,500円
 刃 部:8寸=24cm
 柄 部:3尺(90p) 3,500円
    :4尺(120cm)3,800円
    :左利き用    4,500円

以上。

※ノコ鎌などは、ホームセンターでお安くお求めすることもできます
※上記価格はすべて2013年度時点のものです。

ご興味あるプレーヤー皆さんは、ご相談の上、雑草屋でまとめてお買い求めいたしますのでご連絡ください。第一弾は3月2日(日)に締切といたします。(2014年度)


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2014年02月15日

2月集合日は22日開催します。

いやはや、順延しての集合日を予定していました今日ですが、
前日夜半からの大雪、大雨、大風がつくばを吹き抜けました。

雨のおかげですっかり雪は洗われましたが、集合日はもちろん中止となりました。

つくし農園始まって以来ですが、順延×3を経まして、来週に実施いたします。

2月22日(土)、ようやく今年度のスタートができることを心待ちにしております。

集合日の詳細は、こちら「2月集合日のお知らせ」をご確認ください。


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2012年10月10日

スズメ警報2012

今年も、、、この警報を鳴らさなくてはいけなくなりました。

9月、10月と集合日のお知らせをするのを忘れてしまってすみません。。。と言ってる場合ではないのです。周囲の田んぼの稲刈りが済んでからはや数週間。ついに近郊のスズメどもが、つくし農園の美味極まる自然農の田んぼへ狙いを定めてまいりました。

今年の稲刈り集合日の予定は20日としておりますが、願わくば早めの稲刈りスタートをお勧めいたします。

キラキラテープ(鳥避け)を数日遅らせてしまった私の香り米の区画の、被害前、被害後の写真をご覧になって、警報の参考になればと思います。

被害前

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被害後

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むむむむ。
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2010年02月04日

1月集合日のご報告

昨日の節分を過ぎ、立春を迎えたつくし農園です。いよいよ2010年度もスタートしようとしておりますが、遅ればせながら1月最終集合日の様子をご報告いたします。

昨年2月からの営みが、この日で区切り。田畑は眠っているようでもあり、待ち忍んでいるようでもあり、しっかりと冬の寒さに耐えながら、命豊かに静まっているような、そんな一日となりました。

1月の田畑では、主に春への準備作業を行いました。

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まずは土の様子を観察。連日の霜と霜柱も影響して、表土から3〜5cmほどの土は午前10時を過ぎても凍ってしまっています。自然農の土は表面に草や亡骸で覆われているといえども、やはり冷える部分は冷えます。スコップを入れて表土を剥がすと、すぐに凍っていない土に辿り着きますが、冬野菜・春野菜はこの層まで根を生やしているから冬を越えられるでしょうか。
草刈り、種播き作業のないこの季節は、苗床や畝の修復にもってこいの時期です。今回は、4月に種を降ろす米作りの為の畑苗代の準備と、畦の修復を実習いたしました。

畑苗代は、田んぼでの水苗代とは別に作る予定の為、畑の秋場所を利用して準備しました。草を除け、表土をずらし、軽く鍬を入れて、目立つ多年草の根を取り除きます。根を除いたら土を均して、土を乱した補いとして米糠を振り撒き、覆いとして稲藁を被せたら、風で散らないように重しの枝木などを乗せて完了です。米糠が土になじむまで3ヶ月ほどかかりますので、ちょうど種降ろしの時期に間に合う頃となります。
1年使用して土が崩れたりなどした畝も、この時期に修復するのも良いでしょう。作付が少ないこの季節は、土を多少動かしても春に備えることができます。苗床(苗代)と同様に草と土を除け、溝の土を削って畝に乗せ、必要に応じて糠などを補っても良いでしょうし、以前から刈り草などを溝に敷いておいた場合などは、腐葉土ごと畝に上げてしまえば補いは要らないかもしれません。実習では、糠を落として草を被覆するやり方と、刈り草と土を軽く混ぜてなじませるやり方を、分けて行いました。こうした冬の間の準備作業で、自然と春の作スタートが楽しみになってくるのもまた、喜びの一つとも言えます。

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まずは鍬を入れまして、  土を整えたら糠を降ろし、  藁と枝きれを乗せて春を待つ



お昼休みの前には、全員作業も行いました。芝畑に面するお隣さんとの境界に、新たに竹垣を設ける予定なのですが、集合日ではその前段階として竹の杭を境界に打ち込みました。事前に切り出していた竹材を等間隔に差していきます。間隔と、高さと、角度を揃えて、数チームに分かれて木槌で竹を打ちつけていきます。一人でやると時間がかかる作業も、プレーヤー全員でやるとあっという間。今後、これから竿を渡して麻布を張っていくのですが、集合日の時間を上手に使って共同作業で進めていけたらと思っております。

最後の作業は物置小屋の整理&掃除です。一昨年の秋に設置してから大きな整頓作業をすることなく農具や備品が溜まってきていた小屋ですが、皆さんの協力を得て今年は大掃除です。卒業された方や、持ち主不明の農具や長靴、ボロボロの軍手や麦藁帽子、色々残ってるもんです(笑)。農具、長靴については、名前のあるものは小屋に戻し、名前のないものは小松宅へ一時保管、ボロボロのものは撤去、という状態でキープしていますので、心当たりのある方はご相談の上、それぞれ対応しますのでご連絡くださいませ。


午後は田んぼ作業。田んぼはまずは片付け作業から。昨年からの稲架とネットがまだ残ってますので、来期が始まる前に撤収です。一部でまだ脱穀し終えていない方の稲も残っておりましたが、鳥避けネットもむなしく、スズメの大襲撃を受けて干したまま全て餌になってしまっていました。こればかりは、スズメの食い意地に降参するしかないようでした。とても残念・・・でしたけどね(涙)。鳥避けネットは50m×50mの大容量で、来期もしっかり再利用しますので丁寧に外し、慎重にまとめて束ねておきます。この作業をいいかげんにしてしまうと次回の使用が非常に面倒くさくなるのです。大事に、丁寧に、次を考えて、このあたりが農具を使う肝要どころなのです。上手く外せたら次は稲架をたたみます。結びに使用した稲藁ロープも、再利用。4年間使用した稲木の竹材もチラホラとガタが出てきた様子で、来期の稲木は若干新調が必要かもしれません。こんな時もまた、心は既に次の収穫に向かってしまうのですな(単に皮算用が好きなだけか)。

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ネットを外した稲架をバラし、   稲木を解体していきます。


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稲木は纏めて来期も使用します。



午前に畑で準備した苗代を、田んぼの中にも用意しました。田んぼの中での苗代を水苗代と呼びますが(地域差あり)、水苗代を冬に準備するのは初めてですので、畑と同様の手順を取りました。つくし農園の水田は天然の湿地田を利用しての稲作りですので、苗代が水没しない程度に盛り土をして行いました。各区画それぞれで水位(標高)が異なりますので、プレーヤーそれぞれの適所に準備するのがいいと思います。

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最後は実習田んぼを囲んで。



なにはともあれ、今期一年間、皆様ありがとうございました。

田畑を継続される方、卒業される方、つくし農園での自然農の時間をご一緒できて本当に感謝しております。2月からのひと区切りはあくまでも人間側の都合であって、自然は何一つ区切りなく絶えず命が巡っています。田畑の営みに逆らわず、行く川のように過ごして生きたいものではありますが、そうはいってもひと区切りですね(笑)。また二月の集合日でお会いしましょう〜♪


※今回もguさんに写真のご協力をいただきました。
 いつもありがとうございます。
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2009年04月30日

4月に霜が降りて

つくばにどうやらが降りたようです。雑草屋的暦の解釈では、立夏の頃を迎えるまで(というよりも季節は混じりながら移り変わっていきますので)冬の命はまだ果てておらずに時々こうして思いもかけないぶり返しに襲われる事があります。まさかこの時期に、とも思われるかもしれませんが、日本に遅霜、晩霜という言葉が根付いているとおり、決してさほど意外なことではありません。今回は大分遅いほうではありましたが、「起こり得る」ことです。みなさんも、毎年ご注意ください。そしてこの後も、霜が降りることもなくはないですので頭の片隅にどうぞご留意を。

とはいうものの霜への対策というものも考えてみましょう。過去から人の浅知恵は自然に対抗しようと色々こうじて参りました。最も現代的な対策としては、ビニルマルチやプラキャップ、不織布などといった、温室・被覆効果をもつ化学製品で作物を守る手法でしょう。これは畝ごと、もしくは株ごとの小さなビニールハウスをイメージしていただければお分かりでしょうか。大半の霜への心配はこれで大体解消です。ビニルマルチなど以外にも、紙マルチや布マルチなど自然派素材といわれるものもあります。いわゆる農業資材を利用した対策方法です。また調べたわけではありませんが、今の世の中ですから「対霜性品種」などの改良品種の夏野菜もあるかもしれませんね。


さて、私が考える自然農的な遅霜対策をいくつか挙げてみます。


1、雑草被覆
 植えた種や苗の周囲に適度な雑草や別の作物が生えていた箇所は、大まかに言って霜の影響が少ないようです。ついつい雑草対策にばかり気をとられてしまい、土を出してしまっているところは、冷気をさえぎるものがなく無抵抗に霜にあってしまったようにも見えます。とはいえ雑草は、単に物体として障壁のように霜を防いでくれるだけなのではないと思っています。作物の隣に生きる雑草は、それそのものが命であり、お隣さんです。命というのは生命活動そのものですから、少なからずエネルギー活動を行っています。すなわち植物といえども体温があるはず(科学的な根拠はありません)。体温があるものが多く畑に存在していれば、その土はほんのりと温かいはず。雑草や虫や微生物が多く生きる畑であればあるほど、それぞれがおしくらまんじゅうのように互いに寄り添って冷たい霜に耐えられるのではないでしょうか。以上、経験的及び推論的考察。


2、ずらし蒔き
 各野菜の種蒔きを、いわゆる「蒔き時」に前後させて行います。ジャガイモであれば、2月末、3月初旬、3月下旬、4月初旬など、トマトであれば3月下旬、4月上旬、4月下旬、5月上旬などなど。早く育成したものは、それだけ収穫も早まり種類によっては収量も上がったりするものもありますが、その分こうした霜にあった際のダメージが大きくなります。遅めに育成すると、霜に会うリスクやダメージは減りますが、収穫時期が少し遅くなります。
 ところでプレーヤーさんの報告にもありますように、霜が降りて生育への影響が大きいものは、総じて「夏野菜」と言われるものです。夏の野菜なのですから、霜などへの耐性は弱いわけです。いうなれば霜に当たって枯れてしまうのは当然ともいえます。その代わり、葉物野菜や越冬野菜は、当然霜への耐性は強いのです。こうした観点などもとりいれて、ご自身の区画の作付け計画を立ててみるもの大切かもしれません。

3、気にしない
 上にも書きましたが、自然のなかでは遅霜などは、ままあること(必ず起こる事でもありませんが、予想外の出来事というほどのことでもありません)です。ままあることに、あまり気をとられるのも空しいですよね。「遅霜」・「被害」と言葉で書いてしまうと「うわあああ、大変だああ」と感じてしまいますが「気まぐれ」・「手荒い歓迎」くらいに思ってみると、「まいったなあ」あたりで受け入れるしかなくなってきます。霜にやられなくても虫にやられてたのかもしれないし、あんまり霜ばかりを憎んでも仕方ないもんです。

4、意味を考えてみる
 ただの気象現象かもしれない遅霜ですが、その意味を考えてみるのも面白いかもしれません。暖かくなってきた季節に動物も植物もそそのかされて動き始めた頃に訪れる冬の名残。それは折々にそれぞれの命への影響を与えてきたはずです。陽気にあてられて発芽した夏草が霜枯れしたり、虫たちが死んでいったりなど。しかし命は(種族として)その程度では絶えることはなく、まだ眠っている虫にとって生きやすい世界になっていたり、早すぎる成長をしていた草に、(種族として)適度な試練を与えて自身の発芽や敵期を(遺伝情報として)調整させる機能もあるかもしれません。「自然界は勝手にして絶妙と先日お会いした川口由一さんもそうおっしゃっていました(笑)。

5、楽しむ
 霜枯れして駄目になった場所に、なんともう一回種蒔きを経験できますよー♪1年に何度も経験できるわけでもない季節野菜の種蒔き作業が、お得な事にもう一度体験できます。ワクワクするなあ。なので、一回の種蒔きの際に種を全部を使い切らずにちょっと残しておくのも、百姓の知恵かもしれません。

6、頑張る
 なんでも、やってやれないことはありません。天気予報や前日の空気の冷えをみて降霜の不安がある早朝に畑に出て、ジョウロなどで水をかけて霜を溶かすという方法もあります。かけた水が凍るほど冷えるわけではありませんので、散水による霜対策は農家さんでもよくされる対策のようです。(実際雑草屋でも、右往左往したこともありましたね。)いざとなればこれもありです。
 

あ、今朝は霜は降りてないや。ではでは。


追記 ※個人Blogに芋の写真を載せました。
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2006年08月16日

水田の状況について

プレーヤーの方にはメールでお知らせしておりましたが、つくし農園の水田エリアは今ちょっとした問題を抱えております。隣接する田んぼの方に、水管理の点でご迷惑をかけてしまいました。詳しくは個人の記録に書かせていただきましたが、ここ数日対応を図ることでなんとか解決へ向かっております(継続的に注意が必要ですが)。つくばに「自然農スタイル」を育てるという当Blogの趣旨を鑑みて、こうした苦労やトラブルは共有してしかるべきと考え、ここに記事として掲載させていただきます。

農業、農的生活を新たに始める者にとって避けて通れない大切なことは、周辺農家の方との付き合いです。特に従来の農業概念との差異が大きく、周囲から奇異の目で見られがちな自然農に取り組む際の心配りは気をつけてつけすぎる事はないと言えるでしょう。今回、水田作業の本質ともいえる水管理という点でお隣の方へご心配をかける事態になったことは、今後このつくば吉瀬地域でつくし農園を続ける上でとても大きな失点ではありますが、これを機に気持ちを引き締めてまいりたいと思います。

もちろん、それが「自然農スタイル」を楽しむ最善の方法であると思いますので。

060815suiden

15日の時点で、以上のように田んぼの内側に畦を作りました。
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2006年04月06日

田畑の暦を知ろう

気ばかり焦ってしまうこの時期ですが、さらに皆さんの気持ちを焦らせるブツをご紹介しなければなりませんね。キックオフ集合日にも紹介しました、野菜や穀物の一年のスケジュール表、年間計画表、「農事暦」

ここで紹介させていただくのは、自然農界のカリスマ、川口由一氏にご縁のある方が作られた素敵なものです。
農事暦(PDFファイル)

※数年前にネット上でファイルを手に入れてずっと愛用させてもらっておりますが、なぜか元々拝借したサイトを失念してしまいましたので、個人的に紹介させていただきます。ご覧の方で元サイトをご存知の方は紹介いただけると幸いです。

川口さんが実践されている場所は奈良ですので、つくばとは少し時期がずれると思います。冬から夏にかけては暦より少し遅め、夏から冬にかけては少し早めのタイミングでお考えください。

さああああ、いよいよ、種まきシーズン本格化です!


農具の詳細は、明日書きます(涙)。
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2006年01月09日

自然農について

=自然農とは=

自然農とは、
「自然の営みの中で、人力で、無理しないで、作物を育てる」
ことだと考えています。

それを川口由一氏は、
「耕さず、肥料・農薬を用いず、草や虫を敵とせず」
と表現し、全体的な指針をあらわしています。

耕さなくとも豊かな土にはミミズやモグラが増えて自然に柔らかな土になり、肥料はなくとも雑草が太陽エネルギーや環境中の物質を大地に還元し土は肥え、農薬はなくとも微生物が多く生命活動が活発な土は野菜を強く育て、草に覆われた田畑は虫達の宝庫となって害虫と益虫がバランスを保ち、人間はその様子を観察しながら適宜に手を貸せばよいのです。

もちろん、最初からうまくいくわけでもなく、収穫が山のようにあるわけでもなく、成功の年もあれば失敗の年もある。決して放ったらかしで野菜を育てるということではない。今まで常識とされてきた農法から少し自由になってみて、できるだけ無駄に資源を使わずに、自然の奥の深い営みと人のちいさな力だけで作物を育てることができるのではないか、という試みなんだと思います。


=どうして自分が自然農をしているのか=

自然農に出会ったのは、2002年の夏の終わりのことでした。長野県の安曇野のとあるペンションの畑。言葉で聞いていた「雑草の中に育つ野菜たち」を、自分の目で見た時の感動は、今でも忘れることがありません。それは私の感性を揺さぶりました。

大学、社会人と、比較的エコロジー分野に身をおいてきた自分が、ずっと悩んでいた問いへの答えがそこにあった、とは言えないまでもそこに燻っていました。現代人にとっての「自然」とはなにか、「食」とはなにか、「農業」とはなにか、そのなにかのヒントが、隠されているような直感を覚えました。その直感に導かれるように、いつのまにかサラリーマン生活を離れ、自然農への取り組みに心を決めることになっていました。

それから幾年が過ぎた今も、もちろん答えは見つかってはいません。しかし生活の隣りに「自然農」を置いた暮らしを始めてみて、わかったことがいくつかあります。
それは、「自然農でも作物は育つ」というほのかな自分なりの手応えであり、自然農の田畑で作業をしている時の楽しさであり、そうして出来た実りの味わいの喜びに他なりません。自然農をしている理由は、それだけで十分なような気もしてくるのです。


=何を伝えたいのか=

あまりにも「自然」と「食」と「農」の繋がり を忘れ過ぎた我々に、禅問答のように問いと答えを投げかけ、人生のスパイスとして感動と知恵をほのめかしてくれる、それが「自然農」の持つパワーです。草と共に、虫と一緒に、控えめに、且つたくましく育つ野菜達。そんなことってあるんです。

マジで?と驚き、うゎ♪と喜び、何で?と考え、いいなぁ♪と浸る、そんな農、そんな畑。難しいことを考えたい人も、単純に面白さに飛び込みたい人も、健康マニアもLOHAS信者も、何か必ず手に入れることができるはずです。

「つくし農園」のフィールドでそんなことを伝えられたらと思っています。



・2016年度の集合日予定カレンダー ならびに募集要項 ・交通案内
・つくし農園の見学・体験について ・自然農について
・つくし農園で育てやすい野菜 ・自然農Q&A(いただいた質問に対して)
・雑草屋Facebook ・雑草屋ホームページ
posted by 雑草屋 at 18:08| Comment(2) | TrackBack(1) | 自然農について | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする