現在のつくし農園の田んぼでは、縦40cm、横20cm間隔で苗を1本植えしています。40cmは人が除草で入りやすい幅、20cmは今の田んぼで稲が伸び伸びと成長でき、収量も得られるちょうどいい間隔。もっと豊かになると、例えば奈良の川口由一さんの田んぼなどは60cm(!?)間隔でもしっかりと育つようです。
田植えの手順としては、まず縦に40cm間隔で棒を立てます。
資材は毎年1月の臨時集合日で準備する篠竹を、古いものから使います。
40cmごとに麻紐に結び目を作り、目安紐とします。メジャーがなくても大丈夫なので、何かと便利です。
田んぼは、区画全体を土ぎわギリギリまで草刈りをします。
このときの草刈りが甘いと、田植え後の草刈りの負担が増しますので、なるべく地面が見えるくらいまで丁寧に刈っておきましょう。後で思えば、苗のない時の草刈りは本当に楽なのです。
実習では釣り竿に20cmごとに印をつけたものを目安棒(バカ棒とも言います)として使いました。
刈り草は田んぼから持ち出さず、一列ごとにまとめ、細巻き寿司をくるりと回すようにしてまとめていきます。地面についた箇所から雑草が根を張りますが、次回の草刈りでこの塊ごと、くるりと天地を返せば根が切れます。
雨水と滲み水だけで管理するつくし農園の田んぼ。苗代も灌水なしで育てます。
今年の共同苗代は、種蒔き後の菜種梅雨による浸水を想定してやや高めに作りました。しかし雨が少なく、結果として苗の成長が遅く、小さいうちに田植えとなってしまいました。苗代の高さは毎年判断が難しいところですね。
苗代から鍬などで苗を土ごとから取り出します。深さは5〜10cmほど。ざっくりと土を除きながら、今度は一本一本にわけます。根っこが必要以上に千切れないよう根元の泥を軽くまとめ、苗箱やバケツに並べてゆきます。(この日は暑く、根が乾いてしまうため、1〜2列分ずつ取るようにしました)
地面に鎌や細いスコップなどで切れ込みを入れ、指先で広げて苗の根元を差し入れ、土を閉じます。
茎の分けつを妨げないよう、また、倒れないよう、深すぎず浅すぎず。根っこのはじまるところの僅かに上のあたりまでが土に埋まるようにします。
目安紐などで20cm間隔に植えます。40cmの結び目の箇所に植え、その中間に植えていくとだいたい均等に20cm間隔となります。(写真は釣り竿ですが)
各自が自分の目安紐を作ってから、草刈り、田植えへと移ってゆきました。
実習区画では、聴講生のJさん、見学のNさんらが田植えをしてくれました。「あと何列あるんだろう…」よりも「もうこんなに植えた!」と植えた場所を見渡すほうがモチベーションを維持できる、という話を皆でしていました。
昼休みのあとは再び各自の作業。
ひととおり刈り終えてから一列ずつ田植えに取り掛かるもよし、
一列ごとに刈っては植え、刈っては植え…もよし。そこはお好みで。
田んぼ経験二年以上のプレーヤーさんは、
ご自分の区画で育てたマイ苗代から田植え。
苗代の世話から道具の準備、改良、手際の良さ…。みなさんさすがです。
共同作業では、畦道に大豆を植えました。
大豆の反対側は草刈りをして、共同作業も終了!
夜は夏至の直前ということで、キャンドルナイトパーティー。「立夏」で夏が産声をあげ、「夏至」で春より夏が勝り、「立秋」を迎える頃には夏が最大となる傍らで秋が生まれ…そんな季節の捉え方について話をして、宴が始まりました。
参考)小松的 夏至の意味
出張料理人ふくだみどりさんの“五感で味わう”料理の数々、そしてみなさんの持ち寄りのパンにお酒、お菓子などがズラリ。ひとつひとつに驚き、感動する夕餉となりました。
リビング、廊下、洗面所、トイレ、玄関までキャンドルを灯し、ゆっくりと時間を過ごしました。楽しかったですね!
次回集合日は7月4日(土)です。
みなさんのご参加お待ちしております♪
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