畑の実習では、皆さんの課題を伺った後で、それに準じて夏野菜の種まき(果菜類)、エンドウ支柱の説明などを進めていきました。4月から5月にかけては、一年で最も種まきにふさわしい時期です。この頃はホームセンターでも固定種、伝統野菜、有機栽培などの種や苗が少しずつ購入できるようになってきましたね。この日は伝統野菜のカボチャや、有機栽培のトマトの種などもまきました。
共同作業では、隣接する芝畑との境界地にお花を植える花壇作戦。一般的な農家さんの雑草憎しの精神はどうしても自然農の畑とは相容れず、我々も適宜草刈りをして誠意を見せなければ共存が難しくなってしまいます。少なくとも「雑草を生やしている=管理していない」と思われてしまうことは、肝に銘じておく必要があります。
(※2004年、雑草屋の例:在り難き心遣い)
ただ、それでも(ご厚意で)除草剤のおすそわけをいただくことがゼロではないため、昨年から花壇を作ってきました。お花が植えてあり、ネットが張ってあれば、除草剤をこちらまで散布する勢いが心持ち削がれるのではないか・・・という希望を込めた作戦なのです。
この日植えたのは、つくし農園内であちこちに咲いていたスイセン。花が咲いている時期しか見つけられないので、エイヤッと掘り起こし、花壇に移植しました。そばにはプレーヤーHさんの黒い老紳士が鎮座しており、頼もしい限り。
お昼休みを挟んで、午後は田んぼへ。
いよいよ田んぼも種まき(苗代作り)です。
まずは苗床の調整。3月のうちにカマボコ状に泥を盛り、台形にならして用意しておいた苗床は、表土の状態を確認します。
この日は生えてきた雑草をきれいに取り除き、再び泥を加えて平らに直しました。
自然農ですが、苗代作りにおいては発芽した芽が雑草に負けないよう、こうしたひと手間が必要なのだそうです。
種籾は選別しておいたものを水につけ、沈んだ種籾だけを使います。濡れたままの種籾だと、指先にくっついて蒔きづらいため、選別後はしばらく乾かすこともお忘れなく。
苗床へ種籾を指の間からばら蒔いていき、ひと粒ひと粒が2cm間隔程度になるよう調えます。
この作業が最もつらい!と田んぼ経験者同士が盛りあがりました(笑)。
人と一緒にやると、話しながらできるし、あっという間に終わりますね。
上からふるいで土をかけます。
種籾が見えなくなるまで、均等に細かい土をかけたのち、ローラー型の農具で押さえます。
この日は土の湿り気が強く、農具に土がくっついてしまうため、手のひらで鎮圧しました。
この上に青草を刈ってかけます。
枯れて細くなるような、イネ科などの細長い雑草が向いているそうです。
さらにその上に藁をかけ、なるべく風で飛ばない程度に枯れ枝を乗せます。
つくばでは大規模な開発により、学園の森などの鳥の棲みかが大伐採されています。そのせいか、鳥の勢いが凄まじく、この状態で苗代を1日でも置いておくと(運が悪ければ)スズメが食べ尽くしてしまいます。スズメも必死です。
そこで、鳥よけの網を張ります。
スズメが乗っても種籾に届かないようにピンと貼り、周囲もスズメの入る余地のないよう枯れ草をしっかりかけます。
自分自身が飢えたスズメの視点になって、入り込む隙間がないか確認していきました。ここまでやればひとまず安心できそうです。
残りは自由作業となり、それぞれにプレーヤーさんご自身の田畑をお手入れ。
Mさんは田んぼでドジョウを発見!さすが自然農の田んぼ、豊かです!
苗代にはたくさんのザリガニ穴が空いていました・・・!
この日、偶然にも見学の方がいらっしゃいました。直売で何度かお話したご縁で、たまたま集合日に自転車でつくし農園を訪れたお二人。簡単に畑の様子を見ていただき、雑草のこと、畑作りのことなどをお話しました。I様、J様、ありがとうございました。
次回の集合日は5月9日(土)。もしかして超大型連休(最大12日!?)を過ごされる方もいらっしゃるでしょうか。みなさんのご参加お待ちしております♪
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