3月18日の集合日は、西の空から不穏な濁った空気が押し寄せてきました。謎の黒い靄が写真でもはっきり見えますね。気になりつつも、畑の実習がスタート。
3月のつくし農園といえば、まずはじゃがいもの植え付け。詳しくは昨年のレポートにある通りですが、今年もアンデスレッドとキタアカリの2種類を植えました。
大きいものは芽の位置に気を付けながら半分にカットして、陽に当てたり、草木灰につけたりしてから土に植えます。
植える向きは諸説あり、縦がいい、横がいいという平均をとって、管理人は何とな〜くナナメに植えているとのこと・・・。みなさんはどう植えたのでしょう。
実習畑には秋まきのニンジンが。冬はぐっと小さいまま平たく寒さをやり過ごしてきたのが、春の気配に少しずつふわふわと葉を広げ始めた様子です。
3月から少しずつ時期をずらして蒔いておくと重宝するのが、カブや小松菜などの葉物野菜。春は他の雑草も元気に芽吹くため、丁寧に「条まき」のやり方を実習しました。
畝の中央に蒔くことにして、表面の枯れ草を脇に寄せ、土の表面を出します。異変を感じて土に手を差し入れてみると、立派なモグラ穴が延々と続いていました。
みなさんに見せるために穴を掘り開いてしまいましたが、ここ数年の管理人の方針としては、モグラとは「戦わない、敵視しない」のが一番のモグラ対策。
モグラ穴を見つけて躍起になってつぶすと、また新たなモグラ穴ができる。それならば、モグラ穴を見つけたらそこを避けて別のところに種まきをします。
また、耕したり、根切りのために鎌を深く広く入れ過ぎたりすると、モグラが入りやすくなるのでそれも考慮するといいですね。
いったん土を平らに均します。この鍬は自然農の作業に適した作りになっていて、普通の鍬と違って突起がなく、また角度もぐっと深くついているので均すのがとてもやりやすいです。
まずは根切り。ノコギリ鎌の先でサッサッとひっかくようにして、大きな根や石ころなどがあれば取り除きます。ここで雑草の根を全て排除しようとすると精神的にも実質的にも自然農から遠ざかってしまうのでご注意を。
種を蒔きます。握った指から振り落としたり、指先でつまんでちりちりと捻るように落としたり、色々やり方があります。
種を蒔いたあとは、畝の側面や畝間から土をかぶせるのですが、雑草の種が入っていない、地中の土だけを使うようにします。
手でスリスリしながら、細かい土をかぶせてあげて、手で鎮圧し、その上に青い刈り草をかけて完成です。どんな草をかけるのがいいかは、昨年のレポートに詳しくあります。
途中から、あの黒い靄がつくし農園一帯をも包み始め・・・くしゃみが止まらない小松家でした。あの靄、何だったんでしょうね。
共同作業では、バイオトイレの補修用に田んぼ付近から葦(ヨシ、アシ)を刈り集めてきました。あとは、風のない日に仕上げましょう。
午後の田んぼでは、まず共同作業の畦草刈りからスタート。こちら側の畦は崩れが少なかったので、補修はほとんどしなくて済みました。
3月の田んぼ作業は、苗代の準備がメイン。まずは草むらに埋もれた、昨年の苗代跡を発掘します。
昨年の苗代跡は、田植えで大きく形が崩れていたり、踏み固められた部分があったりします。そこで、麻紐を張って形を決め、スコップで土をほぐしてから形を整えていきました。
大きな土の塊がほぐれたら、あとは手で割りほぐします。土の均質化と同時に、台形に形を整えます。
地力が十分でない場合、このように米ぬかなどを冬のうちに振りまいておき、春の田植えまでに土の状態を良くしておきます。これを自然農で“補い”と呼びます。
でもちょっと補いすぎたかもしれません・・・5月にはオケラの被害が明らかになりましたが、もしかして米ぬかを撒いた苗代ほどオケラを呼びやすいのでは?という仮説を持ち始めています。個人区画で苗代を作ってきたみなさん、いかがでしょうか?
苗代の準備が終わったら、表面が乾燥しないように藁を広げ、
木の枝などで藁を押さえておきます。
これで苗代準備も完了!参加されたみなさん、お疲れ様でした!
4月の集合日の様子も追ってレポートいたします。
ご覧いただきありがとうございました。
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