こんにちは、雑草屋の嫁です。8月8日(土)の集合日の様子をお届けします。
今回から、集合日全体の流れは押さえつつ、なるべく自然農特有の農作業を詳しく追って記載してみます。8月は以下の3つです。
・にんじんの種おろし
・大豆の草刈り
・田んぼの草刈り
暑さを考慮して、今回はまず最初に共同作業(花壇の草刈り)を行いました。
今のところまだ隣接農地からつくし農園への除草剤散布は見られず、これまでに植えたマリーゴールドやホウセンカ、オシロイバナなどが効果を発揮してくれているようです。引き続き境界地付近は雑草をしっかりと刈りましょう。
畑実習では、実習畑の各作物の様子を見て回りました。雑草がますます旺盛に伸びています。
5月集合日にプレーヤーさんから出た仮説「芽かきをせずに光合成をたくさんしてもらう」にならい、実習畑の一部や管理人(雑草屋)の畑では、今年ジャガイモの芽かきをせずに育ててみました。結果はなかなか良好です。
品種別にみると今年のジャガイモは、つくし農園全体でアンデスレッドが好調、きたあかりは不調。昨年と逆転しました。単年度の結果のみで作付の結論を出すわけにはいかないところは、面白くもあります。複数品種を育てることは強みにもなりますね。
ズッキーニのように、蜂の受粉を必要とする作物は、朝夕に蜂が花を見つけられるように草刈りをしっかりやっておく、または人の手で受粉を行う必要が出てきます。ズッキーニの花は茎の付け根付近にあるため、尚のこと草管理が重要になってきます。
次々と実りつつあったトウモロコシは、鳥に半分近く食べられていました。
背丈が高くならずに結実したことで、地面に立ってついばむのにちょうどよい位置になってしまったようです。
プレーヤーMさんの畑では、竹にキラキラテープを付けて鳥除けにされていました。恐らく、ランダムに動くキラキラが苦手なのでは、、、とのこと!
●にんじんの種おろし・・・条まき(すじまき)
実習を行いました。表面の草を刈り、土を浅く削り、にんじんの種をおろします。
にんじんの種は小さいので、自然農ではよく次のような方法を取ります。
のこぎり鎌の背で斜めに筋をつけるように土に線を引いて行きます。これで種がまかれた表土がほどよく混ざり合い、薄く土をかけたような状態になります。
全く雨が降らない日が続いている中、発芽を促進したいならばここで水をやります。しかし「水がある」と思わせて発芽を促し、発芽してみたら日照り続き、ということにもなりかねません。さじ加減が難しいですね。
最後に刈り草をかけて土の乾燥を防ぎます。種おろしはこれで完了です。
●大豆の草刈り・・・草の残し方
草が茂り、虫たちが心地よく潜むようになると大豆の葉が虫に食われやすくなります。実習畑の大豆はすでにレース状になっています。
そこで風通しがよくなる程度に草刈りをします。一度に畝全体の草を刈ってしまうと、虫たちの棲みかがなくなってしまい生態系のバランスが大きく崩れますので、刈る部分・残す部分を決めて取りかかります。
ここでは畝の外側をぐるりと刈り、中央の雑草は残すことにしました。刈り始めの段階では、大豆と雑草が入り乱れ、大豆が埋もれかけているのがよく分かります。
雑草も草丈が高く、大豆を追い越し始めています。埋もれながらの草刈りです。
畝の中央も、大豆の高さより少し低いくらいのところで葉先を刈りました。これで虫の棲みかは失われず、かつ大豆に日光が当たるようになりました。
田んぼ実習ではまず、雨の降らない中で水管理をしない田んぼがどんな状態になっているかを確認しました。どの区画も水は見えず、軒並み雑草が茂り始めています。
それでも土を掴んで絞ると、こんなに水が滲み出てきます。雑草が保水してくれていることがよく分かります。
稲の成長に必要な水分は地中にはあります。あとは日が当たるよう、ザリガニの害が出ないよう、しっかりと草管理をすることだけです。
●田んぼの草刈り・・・やる気を出すコツ
水がやや少ない今年は、雑草が旺盛に茂っていますので、ご自分の区画を見て、どこから草を刈ろうか、本当に終わるのか、ゲンナリされることもあるかと思います。
おすすめは、区画と区画の境界線を刈ってしまうこと。
通り道がすっきりすると、作業の見通しが立ち、精神的なゆとりが生まれます。
余裕がある方は一列おきに刈って交互に済ましましょう。時間がなかなかとれない方は稲の株元を重点的に刈って、列の間(通り道)の中央は草を踏むだけにしておくと、虫の棲みかは残しつつ、稲の開花までにだいたいの草管理が終えられると思います。
草刈りで田んぼに入るのは8月下旬、稲が花穂をつけはじめる前まで。それ以降は田んぼに入るのを控えたいので、残りの期間、なんとか草刈りを頑張りましょう。
午後は、少人数でしたが、毎年恒例の意見交換会を行いました。
のんびりと、少しずつ涼風が混じるテントの下、“話す・聴く・気づきのワークショップ”の手法も少し取り入れながら、「今の自分と自然農」に思いを広げていきました。
現時点での、「自然農」と「自分」というキーワードをつなげた時に思い浮かぶ10のことを、まずはゆっくりと箇条書きしてもらいました。技術的、具体的な問題点から、哲学的、思想的な問いかけに至るまで、参加者それぞれが思い浮かぶことを発表してもらい、その後は自由に、各々に、意見を交換しました。
草刈り、種まきの技術的な課題であったり、世界的な遺伝子組み換え作物への対応など、自然農というキーワードから膨らむ、広大深遠な四方山話に時間はあっという間に過ぎてしまいました。
参加されたみなさま、お疲れ様でした!
次回集合日は9月12日(土)です。ご参加お待ちしております♪
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